アールデコについて

アールデコは、アールデコラティーフからきている。アールデコの呼称と概念は1925年のパリでの現代装飾美術・産業美術国際博覧会に端を発する。本来フランス的な現象であるが、アール・デコの源流は、世紀末から第一次世界大戦にかけてウィーン、からドイツに引き継がれ活発であったとされる。フランスは自国へのプライドもあり、その優位は動かない。
アール・デコは機能主義、機械主義、構成主義の時代といわれ、新しい精神(エスプリ・ヌーヴォー)そのものといえる。建築物、絵画、映画、演劇、ファッションなどあらゆる文化、芸術のジャンルに浸透している。
私はそれら全てに心奪われ、影響を受けた。書籍を読み、画集をみていてもうっとりしてしまうので、本物を見たらどんな気持ちになるだろう。私は昨夏、ベルギーとウィーンへ飛んだ。画集にある建築物をみて感動し、見惚れる。外観を見るだけでなく、100年前の建物内へ入れる所も多い。気軽に見せてしまうところもさすがだ。建築物を前にその場から離れられない。「歴史の重み」を感じる。欧州では今日、現代的なアパートメントも徐々に増え、景観が損なわれているといわれながらも、100年より古い建造物は日常的に共存する。100年ほど前のアール・デコの建築物は歴史上はまだ新しい方だ。確かに100年以上経たその建築物は周りの家とも調和がとれており、そこだけ浮いているといった雰囲気はない。歴史を重んじ、尊重している欧州の在り方、そこもアール・デコの美しすぎる感動とは違う意味で、心震えるものがあった。
上記に挙げた建築物、絵画、映画等以外にもアール・デコは、家具や食器、テキスタイルや壁紙、窓枠など工芸品もある。建造物で有名なヨーゼフ・ホフマンのストックレー邸は、玄関ドア、窓枠、階段の手すり、取手などすべてにおいてアールデコの精神が隅々まで反映されている。また工芸品でいえばユッタ・ジカの紅茶の食器シリーズ(1901年)は、女性らしい曲線の優美な趣き、同時に機能性をもつフォルム、食器全体に気品さを醸し出し、優しいヴェールに覆われていて、これでマリアージュ・フルールのボレロを飲んだらどんなに楽しい気分になるであろう。この空想の時間、至福である。
現代はファストフードやファストファッションで街は溢れている。そのコンビニエンスさも現代の生活の中では必要と思っている。しかし私はこの大好きなアール・デコの精神や見とれてしまうデザインの凄み、実際使用するには不便さを感じるかもしれない、なんともいえない「不器用さ」もとても貴重だと思う。この感覚を自分の中では大切にしていきたい。これから就職先を選ぶことになるが、自分の好きなことを大切にしつつ、「仕事」という枠の中でも好きになることや物を見つけだし、また新しい世界を知って視野を広げていきたいと思う。そのために沢山勉強をして様々な知識をつけ、基盤の強い人になりたいと思っている。

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